東京で借地権を更新するときに知っておきたいこと

query_builder 2021/01/03
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アパートや貸家など賃貸住宅の賃貸借契約の多くは2年契約となっており、期間が満了する頃に更新料を支払って契約更新の手続きを行うことは皆さんご存知の事かと思います。

借地の場合でも、契約期間の満了に伴い土地賃貸借契約の更新が行われます。ただ、借地の場合、契約期間が20年や30年と長期間に渡りますので、借地人さんでもあまり馴染みがない手続きになるかと思います。

この馴染みのない、借地の更新手続きですが、とても重要な手続きとなりますので、地主さんや借地人さんのどちらにも知っておいて頂きたいことを記していこうと思います。

借地の更新で知っておきたいこと

更新料の支払い義務ってあるの?

更新料の支払い義務の有無につきましては、本当によく相談があります。20年や30年に1度しかない更新とは言え、更新料はとても高額になることが多く、借地人さんは出来る限り支払いたくないし、地主さんは出来る限り受け取りたいという立場の違いから、更新料が原因となり、地主さんと借地人さんが不仲になったり、供託関係になってしまったという例は多くあります。

更新料の支払い義務の有無につきましては、土地賃貸借契約書に更新料を支払って更新する旨やその時の更新料の具体的な金額までもが記載されていないと、借地人さんの更新料支払い義務が認められないという傾向にあります。

多くの土地賃貸借契約書では、せいぜい、「更新時には相当額の更新料を支払い更新することが出来る」と記載がある程度で、具体的な更新料の金額までの記載はないと思います。

つまり、多くの借地の場合、更新料の支払い義務はないと考えられるのです。


義務でもないのに更新料を支払うケースが多い?

では、更新料の支払いが義務はないとした場合、本当に地主さんに更新料を支払う必要がないと、安易に考えても良いのでしょうか?


まずは、現状の更新料の支払い状況を考えてみます。

現在でも、多くの借地人さんは、更新料の支払い義務が明確ではないのに、高額な更新料を支払っています。


これはなぜでしょうか?


『地主さんとの関係を壊したくない』とか『何となく昔からの習慣で…』という理由の人がほとんどだと思います。


借地人さんの多くは、地主さんとの関係性の維持に更新料の支払いは必要不可欠だと考えているようです。

確かに、前回まで更新料の支払いをしていたのに、今回は『更新料の支払い義務はないので支払いません』とすれば、地主さんも驚きご立腹され、良好な関係は一変し、険悪な関係になること必至かと思います。


借地が近所なら、通りで地主さんと顔を合わせるのも気まずくなってしまいますから、やはり、地主さんとの関係性は良好な方が良いと思い、今まで通り、更新料を支払うケースが多くなっているのかと思います。


このように、更新料をお支払いしていた借地人さんが多いかと思いますが、実はこの高額な更新料には、地主さんとの良好な関係の維持費用だけではなく、ご自身の借地権保全費用も含まれていることに、多くの借地人さんは気付いていないかと思います。


地主さんの承諾の強さ

借地の場合、契約期間は20年、30年という長期間に及びます。

更新手続きも2回目、3回目となると、借地の上の建物も、経過年数とともに老朽化し、雨漏りをはじめ多数の不具合が生じ、大規模修繕や建て替えも必要になるかもしれません。

この場合、地主さんから建て替えなどの承諾を得る必要が生じます。

または、何らかの事情で引越しをすることになるかもしれません。 借地上の自宅を売却して、引っ越し先で新たなマイホームを購入するかもしれません。


つまり、将来、借地人さんは、地主さんに建替え承諾や譲渡承諾を要請する時がやってくるということです。

この時、地主さんからスムーズに承諾を得られるかどうかということは、借地人さんにとって、死活問題となり、この時ばかりは借地人さんの弱みとなってしまいます。

この地主さんの承諾を得られなければ、借地人さんは自宅の建て替えや売却が出来なくなってしまうからです。



もし、地主さんから承諾を頂けないなら、裁判所で許可を取るから問題ないと考える借地人さんも希におられます。

でも、これは非常に危険な考えです。

何故ならば、地主さんの意に反して、裁判所で許可を得ようものなら、地主さんとの関係は最悪なものになるからです。

それだけではありません。

建て替えや借地権売買では、借地人さんは金融機関で住宅ローン等を利用される事が多いかと思いますが、この場合、金融機関から、地主さんの署名捺印付きの承諾書を取得するように要請される事が多く、裁判所の許可を得て、建て替えや借地権売買を強行するような場合には、地主さんが協力して下さるわけもなく、住宅ローンが利用出来ず、建て替えや借地権売買が進められなくなってしまうのです。



ちなみにこの金融機関の承諾書は、裁判所であっても許可を出せるものではなく、借地人さんの建て替え等の計画は頓挫してしまうのです。


このように、普段は何とも感じませんが、建て替えや借地権譲渡の場面において、地主さんの承諾の効果は、借地人さんに大きな影響を与えることが分かります。


この地主さんの承諾を得られるかどうかは、借地人さんにとって死活問題となるとはこういう理由なのです。


地主さんからスムーズに承諾を得る為には、地主さんとの関係が良好であることが望ましく、更新料の支払いはもちろんのこと、普段からの関係性が大切だとも考えられます。



まとめ 更新料を支払う必要はあるのか?

まとめますと、更新時に更新料を支払わないような借地人さんが、自己都合で建て替えや借地権売買をするから承諾を下さいと挨拶に来たとしても、多くの地主さんは気持ち良く承諾はしないでしょう。

もしくは、高額な承諾料を要求されたり、厳しい条件を付けられることになるでしょう。


更新時に更新料を支払っておけば良かった!と後悔する借地人さんはとても多いです。

一部の弁護士さんや専門家は、更新料は支払う必要がない!と借地人さんにアドバイスをしているようですが、それは前項で説明したような、将来、借地人さんが必要な時にスムーズに承諾を得られないばかりか、住宅ローンの借り入れが出来ないリスクがあるという説明まではしていないかと思います。


確かに、すぐに建て替えや引っ越しの必要がなければ良いかもしれません。


しかし、いつ何が起こるか、誰にも分かりません。


例えば火事で自宅が燃えた時もそうです(脅しに聞こえてしまいますが、実際に気の毒な話がありました。ご容赦ください)。

そのような緊急事態でも、地主さんとの関係が良好でなければ、スムーズに承諾がもらえないことがあり得るのです。


まとめますと、更新料は将来の建て替えや借地権売買の際、地主さんからスムーズに承諾を得るための保険料、借地権保全費用という意味合いも含まれていると考え、借地人さんにおかれましては、出来る限り更新料をお支払いする方が良いかと考えられます。


※あまりにも高額な更新料を要求される場合もありますので、更新料の相場は最低限知っておいて頂きたいです。

※更新料を支払ったからとは言え、必ず地主さんの承諾を得られるという事ではありませんのでご注意ください。

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